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若手社員が、チームやリーダーに馴染めず離職してしまうケースが増えてきた

クライアントデータ

多角的な業務提携によって目覚ましい成長を遂げるS社

設立:8年目   業界:人通信業界   従業員数:約350名

ご相談を頂いた方:人事部教育担当

ご相談内容

職場の人間関係が原因で、若手の離職が目立ってきている。若手社員を定着させ、モチベーションを上げる良い方法はないのだろうか。

背景

現場の実態を見てみると、若手社員がチームや組織に馴染めず、また上司もそんな若手社員とどのように関わっていけば良いのか悩んでいる様子である。以前であれば、特に気にする事もなく自然と職場に馴染んでいった新人だが、ここ数年は上司と部下のコミュニケーションが上手くいっていないチームが増えてきている。

ここまで若手の離職が増えてしまうと組織全体の力が低下してしまい、せっかく新卒採用にかけたコストが無駄になってしまうのだが、具体的な解決策が見つからずにいる。

原因

若手社員が上司の立場に立って考える事ができない

上記のような相談を頂き、以下のような点で、現場の若手社員数名にヒアリング調査を行ないました。

現在の職場で満足している事、不満に感じている事は何か

業務上、上司やリーダーとのコミュニケーションはどのように行なっているのか

このようなヒアリング調査を重ねる中で見えてきたのは「上司の求めているアウトプットが分からず何をして良いのか分からない」「上司が常に忙しそうで、話かけるタイミングが掴めない」などといった「上司のことが分からない」という上司部下間のコミュニケーションエラーでした。

そして、上記のような問題が起きている背景には、若手社員の多くが、上司が部下に対して何を期待しているのかという事を「察する」能力が低いという課題があり、上司とのコミュニケーションエラーに疲れた若手社員が離職していくという問題を起こしていたのです。

解決策

−イマドキの若手社員の上司の期待を「察する」力の向上プログラム−

『若手育成のためのシナジー研修(部下編)』

丸1日をかけて行なった研修では、ビジネスにおける正しいコミュニケーションは「相手の視点に立った考え方」がベースにある事を、ワークショップを通して伝え、その上で具体的な「上司に対する報告・連絡・相談」のスキルアップ研修や、今後のアクションプラン作成を行ないました。
当初は研修の内容に困惑していた若手社員も、ワークショップを通じて自ら「気付き」を得る事で「上司が何を望んでいるのか」「期待に答えるためには何をすべきなのか」という事を自然と考えるようになっていきました。

研修成果

若手社員が自発的に先読み行動をはじめた

研修後のフォローミーティングでは以下のような変化が生まれたと伺いました。

リーダーやチームとの関係性が改善し若手社員の離職率が減少した

若手社員が上司の期待を捉え、求められた成果以上の結果を生み出す

上記の2つの変化は「上司の立場で考え、何を求められているのかを察する」という能力が身につき始めた事により、以前のようなコミュニケーションエラーが無くなったのが最も大きな要因だと考えられます。

「他者の機微を察する」という力は、なかなか身に付きにくい能力ではあるものの、上記の変化からも分かる通り、チームとしての生産性を高めるには必須の能力であると考えられます。

次回は「チーム力向上研修(上司編)」をリーダーに受講して頂き、さらなる組織力向上に繋げる予定です

担当コンサルタントからのコメント

コミュニケーションは組織運営の重要なテーマになっている

イマドキの若者は、世代の違う人とコミュニケーションを取る機会が少なく、どのように先輩や上司に関わっていけば良いのか、その方法を知りません。また、組織のリーダーもマネジメントだけを行なう余裕は無く、プレイヤーとして自分の目標を追わなければならない状況にあります。

このような背景の中で、多くの組織で今回のケースのような問題が起こっており「若手社員の離職の増加やメンタル問題」に発展している企業もあります。問題の深刻化を防ぐ為にも、まずはチーム全体のコミュニケーションレベルを高めていくことが必要でしょう。

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